それから、大翔くんと奏太くんと3人で


アメリカの街をブラブラしつつ、



夜ご飯を食べた。






「それにしても、晴はアメリカで有名になったな〜!」



と奏太くんに言われた。




「ありがとう。


ずっと日本に帰りたいって思って頑張ってたから」



「もう、帰れないのか?」



と大翔くんに言われた。




「アカデミー賞とったときあったでしょ?


あのときからずっと帰りたい、


帰らせてくださいって言ってたんだけど


今も帰らせてもらえないの」



と私は言った。





「ずっと俺たち帰りたくないのかと思ってた」



と奏太くんに言われた。



「だってだよ、アメリカで大成功して

全世界まで晴の名前が知れ渡った。


やっぱりアメリカの方が規模が大きいし

仕事も幅広く来るだろうし



だから、日本には戻らないつもりだと思ってた」




「違うよ!


私が頑張れたのは日本っていう帰って来る場所があるから。



確かに、全世界に私の名前が広まるのは嬉しいよ。


でも、日本で活動しているときのほうが楽しかった。


仲のいい仲間がいて

ファンの人とも距離が近くて



やっぱり日本はいいなって思う。」




というと、


「じゃあ、早く日本に戻りたいよな」



と奏太くんが言った。



「うん、でもさっきも言ったかもしれないけど、たぶん一生、帰らせてもらえない気がするの。


日本に少しの間でいいから帰りたい


って言ったんだけどダメだと言われて


それから私、1日も休みが貰えなかった。」




「それ、ヤバいんじゃないか?」



と大翔くんが言った。



「俺もそう思うよ」



と奏太くんも言った。




「なぁ、辞任届とか出したらダメなのか?」



と大翔くんが言った。



「それは、たぶん破り捨てられて終わりじゃないか?」


と奏太くんは言った。



「それに、日本では訴えられそうだけど、


アメリカじゃ、よく分からないの」



私も色々と調べたけどやっぱり無理だった。