「MIX…」



どこかで聞いたことある。



それは、だいぶ前に聞いた


ような…




「あ!!」



あ!!と言うと


その人は大翔くんのように笑った。




「大翔から聞いてる通りだ!


そう言ったら分かるかな?」




「はい!MIXって言われて


少し時間かかりましたけど


わかりましたよ!




あなたは、速水 奏太さんですよね!」




「正解!



やっぱり晴ちゃんは普通の女の子だね」



「え?私、普通の女の子ですよ?」



「芸能界にいると少し大人ぶってみたり


逆にすこく子供みたいにするんだ。



でも、やっぱり晴ちゃんは


正直で真っ直ぐで


高校生って感じがする。」



「もうすぐ大学生になる

年齢ですけど


あと、やっぱりってなんですか?


大翔くんから色々と


聞いているんですか?」



「うん。


いつも晴ちゃんのことを話す大翔は


楽しそうにしているんだ。


いつも大翔の口から出る言葉は


晴ちゃん、晴ちゃん


うるさいくらい話すから



俺もさすがに覚えるよ」



「そうですね」


苦笑いしながら言った。





「あ、そうだ!


それで最近、大翔が元気ないんだけど


分かる?



今日のパーティも行かないって


言ってるからもしかして…って


思ったんだけど」




「あ、はい。


たぶん私のせいな気がします。」



「何があったの?


聞くよ」




「あの、


大翔くんにアメリカに行くなよ


って言われたんですけど



なんで、そんなこと大翔くんから


言われないといけないの?


って言っちゃって…」



「なるほど


これは、俺から言えることじゃないから


あまり言えないけど


大翔は、晴ちゃんのこと特別に


思ってるんだ」



「特別に?


それってどういう…」



「それは、大翔から言われるか


晴ちゃんが気づかないといけないよ。」




「は、はい。


わかりました。」



「でも、明日会うと思うから


いつも通り接してあげてほしい、


明日、アメリカに


行っちゃうんでしょ?」



「はい…」



「アメリカで頑張ってね。」



「色々とありがとうございました」



「じゃあ」



「はい。」