銀色の彼




蘭があんなこと言うから



「あんた、ちょっと面貸しな」


「やだ」


「いいから早く来いよ!」



女達に捕まっちゃったじゃん。



蘭と別れて廊下を歩いていたら、まさかの女達と出くわしちゃった感じで、腕を強く引っ張られる。



長い爪が肌に食い込んで痛い。



まさか蘭がかけた呪いとかじゃないよね。


本当に会う可能性あったな。

蘭はエスパーだったのか?



なんて、のんきに考えながら、女達にされるがまま連れて行かれる。



トイレに連れ込まれ、ドンっと床に投げ飛ばされた。



「いた…」


「しばらく樹里君来ないらしいからさあ、存分に労わってあげる」



起き上がろうとしたところをガッと頭を抑えられて動けない。


クスクスと笑う声がいくつも聞こえる、



「樹里がいたら何もできないくせに」



ボソリと呟いた言葉が地雷だったのか、次の瞬間には頭にあった手が退いて、パン!と頰を叩かれた。