「あなた、学校でしょ?さっさと準備していきなさい」
腕時計を確認しながら言われて、部屋の時計を見ると8時前を指していた。
「あんな高校に行かせてあげてるんだから、成績だけはちゃんと結果残しなさいよ」
仕事人間のお母さんは私が行っている学校を毛嫌いしている。
半ば無理矢理押し切って決めた私に未だに納得していない。
「これ以上私に恥かかせないでよ」
私の返事は聞くことなく、そう言い残して、ドアを閉めた。
会話の中、一切笑顔を向けることなく、最近どうだった?なんて心配もなく、子供が風邪引いてるのに気づくこともなく、一方的に話して。
お父さんなんかもうずっと顔を見ていない。
どんな顔してたっけ?なんて考えてしまう。
私の両親は、私のことなんて心配もしない。
私のことなんて放ったらかしで仕事ばかり。
ほら、私なんていなくても関係ない。