「ちなみに言うと、僕の妹にはピンク色買ったんだ。白色のはやっぱりシロの方が似合うから」
その言葉にプレゼントの中身がわかって、何も言えなくなる。
心の奥にポカポカと温かい日差しが射し込んだような気分。
「貰ってくれる?」
少し意地悪そうに笑った樹里。
「……」
戸惑ってしまって何て言えばいいのかわからない。
それにこれを受け取るべきなのかもわからない。
「貰ってくれないと困るんだけど」
そんな私を見兼ねて助け船を出してくれる。
「そうだぞ。こういう時は遠慮なく貰っておけ」
じゃないと、俺らが恥ずかしいんだからな、と言った岳さんの言葉に、
「……ありがと」
ボソリと小さく呟いて、それを受け取った。
満足そうに頷いた樹里と岳さん。
「それじゃあ、また明日!バイバイ!」
「またな」
「…ん」
私の返事と同時に今度こそ車は去って行った。