銀色の彼





「LUCEは治安が悪くなる原因の奴等を掃除してるから、ここらの地区じゃ結構有名なわけ。

そのLUCEの奴等のほとんどがこの学校に通ってるから、この高校はLUCEの集まりだと言っても過言じゃねえんだ」




なるほど、この高校に入ってくる生徒はLUCE絡みの人が多くて、LUCEのことは知っていて当たり前なのか。


道理で、樹里に疑われたわけだ。



一人納得しながら、岳さんの話の続きを聞く。



「で、チームには勿論トップがいる。

そんで俺と樹里は格差的に考えるとトップの次にいるってわけ」



「え?」



「だから、トップと俺と樹里の顔と名前は必然的に多くの奴等に知られてる」



「ね?だから、この高校にいるのに俺らのこと知らないシロは珍しいんだよ」




そうだったのか、と2人の言葉に納得した。



樹里達に驚かれた理由も。


樹里への羨望や好奇の視線も。


樹里といる時の私への嫉妬に溢れた視線も。



全部、繋がった。