銀色の彼





「それで、俺らのことは聞く?聞かねえ?」



岳さんの言葉に少し考える。



興味がないのは本当。


樹里や岳さん達が何者なのかなんて、本当にどうでもいいし、関係ない。


それでも、興味がなくても知っておかなければならないことはあるように、これもそうなのかもしれない。



樹里のようにギブアンドテイクもない。


せっかくだから。




「……一応、聞いておきます」



私を見て岳さんがうん、と笑った。



「じゃあ、さっそく。

真白は‘‘LUCE”っていうチームは知ってるか?」



「ルーチェ?」



聞いたことがなくて知らない、と首を横に振る。




「LUCEはイタリア語で‘‘光”を意味して、ここら辺の地区を纏めてるチームの名前だ」



「チーム?」


「そう。まあ、簡単に言えば血気盛りな奴等の集まりだな。


「はあ……」



いまいちよくわからないけど、とりあえず頷いておく。