落ちそうだけど、掴まりたくない。 そう思っていたけど、急カーブの所もあの速すぎるスピードで行くから、反射的に皐月の腰に手を回していた。 ……仕方ない、不可抗力だよ。 今から、離れれば大丈夫。 皐月の腰から手を離そうとした瞬間、緩やかな下り坂の道に。 いつもだったら、足をあげて走るけど今日はそんな勇気もない。 私は、離そうとした手をまた皐月の腰に回してしまった。 ……うぅ、もう。私のプライドは良い。 とにかく、死にたくない。