そんな事が脳裏によぎった時、皐月の声が聞こえ、「ん?」と返事をする。 「あの、……俺たちの誕生日の日から、那月に会いに行ったか?」 「え……、うん。行ける日は毎日行ったけど……」 「いや、別になんでもねぇんだ。 ……良かったな、永遠。やっと、好きな人に会えて」 その声が、切なく、苦しいように聞こえたのは多分気のせいではないと思う。 「さっ……!」 『皐月』と言おうとしたその時、タイミングが良いのか悪いのか、アイスのお店に着いてしまい言葉をグッと飲み込んだ。