目をゆっくり開けて見ると、ニヤリと意地悪な笑っている皐月が視界に入り、顔が赤くなっていくのが分かる。 恥ずかしい、……!!恥ずかしい! 私だけが意識してただけ。ドキドキしてたのは、私だけ。 「期待なんてしてないから!」 ……それがなんだか無性に悔しい。 「…そ。なら続きやるぞ」 少し不機嫌になった皐月の声で、勉強を再開した。 それから一時間くらい集中して、問題を解いたけど、やっぱりお互いどこか気まずい雰囲気が流れたままだった。