ポタポタと、真っ白でシンプルな手紙の上に、あたしの涙がこぼれ落ちていく。
 
だけど最後に書かれた(笑)に、思わず笑みがこぼれた。

 




あたしの話、迷惑じゃなかったんだね。
 
初めて言われたよ、そんなこと。
 
ずっとずっと、あたしの話は長い、聞いていて飽きてくるって言われてきたから。
 
楽しかったなんて、凄く嬉しい褒め言葉だよ。

 




あたしこそ、希望だよ、カイくんは。
 
あたしに、生きる希望を与えてくれた。
 
カイくんの優しさに、あたしは何度も救われたんだよ?







「待ってるね、カイくん…」


 



あたしは丁寧に手紙を封筒に仕舞い、ギュッと胸元に引き寄せた。
 
そして、わんわん子どものように泣いた。