あたしに初めての経験をさせてくれて、
キラキラした瞳で熱心に話を聞いてくれたカイくん。
 
いつの日か彼は、あたしにとって、大事な人になっていた。
 




もっと、この人と一緒にいたい。そう思えた。


 



…だから、ねぇ。
 
カイくんのこと、殺さないであげて。

 



もっともっと、話したいんだよ。
 
話し足りないんだよ。
 
もっともっと、話題があるんだよ。
 
カイくんの話、全然聞いていないんだよ。
 
もっともっと、カイくんの話を聞きたいよ。


 



お願い。
 






カイくんを、殺さないで―――。