とりあえず、帰り支度を済ませた。
「柳田さん」
隣からあたしを呼ぶ声がした。
「中村くん。なに?」
「明日の化学って何やるんだっけ?」
「あぁ、明日はね...」
中村くんと話している間に、麻琴と楓がバッグを持って帰る催促をして来た。
「じゃあ、中村くん、バイバイ」
中村くんに手を振ると、ニッコリと笑って「また明日」って返してくれた。
教室を出てから、まず始めに口を開いたのは楓だった。
「やっぱり、中村くんて硬派だよね~」
「それな~。クールだし、優しいし」
楓に続いて、麻琴も中村くんの話をし出した。
「ねえねえ! 中村くんて絶対、莉愛の事狙ってるよねぇ~」
楓が、とんでもない事を言い出した。


