鈍感さんに恋をした。



【・着信5件
・新着Eメール12件】


液晶の表示は全部無視して、電話帳から夏見の番号を引っ張り出し、すぐに電話を掛けた。


ここまで夏見に会いたいと思ったのは、今日が初めてだ。


何回かのコール音の後、『もしもし?』と夏見の声がした。


「夏見っ、今…会えるか?」


『え…うん』


「んじゃ、今から夏見ん家行く」


『わかった、待ってる…』


俺はそれで電話を切り、夏見の待つ家へと、全速力で駆けた。



「はあぁ……」


ここまで走ったのも、今日が初めてだ。


……俺、夏見と、ちゃんと付き合えてんじゃん。


莉愛も、アイツと付き合ってる。


これで、いいんだ...


夏見家の玄関前に立ち、インターホンを押した。