体育祭は大成功に収めた。
次は文化祭。
休む暇なんて与えてくれなかった。
「めんどくさ。」
団結とか協力とか誰かと関わるような行事なんて
大嫌い。
こんな時は決まって
いつも総合の時間などの話し合いをサボっていた。
屋上が好き。
何も考えなくていい。
ただぼーっと空を見ていた。
その空に陰がかかり視界には見たことある顔。
「高橋...一馬...」
そう学年1イケメンで
女子からよく相手にされてる高橋一馬(たかはし かずま)
なんでよりによって、コイツなの。
「なんか用?」
私はぶっきらぼうに尋ねた。
「なんでいつも話し合いサボんの?
そんなに嫌い?」
「うん。嫌い。大嫌い。」
「なんで?楽しいじゃん!」
「どこが楽しいの。全然楽しくない!」
「みんなで団結できるし。」
私の嫌いなワード。
「ごめん。そういう団結とか
あたし大嫌いなんだよね。
てかまずあたしに関わらないほうがいいよ。
ひどい目に遭うよ。」
「じゃあ、好きにさせてあげる!
ほら行くぞ!!」
そう言って彼は私の腕を引っ張って屋上を出た。
そう。
この出会いがすべての始まりだった。

