あのとき、あの場所で




「......私、もう駄目みたい...」




「......え?どういうこと?」





俺は意味がわからなかった






でも、このあとの言葉ですべてがわかった







「.....私、ね...幽霊、なの.....」







ゆう、れい......





そうか、そういうことだったんだ



俺が感じてた儚さはこういうことだったのだと



その時はじめてわかった



どこかでいつかいなくなってしまうのではないか



そう感じてた



そう思ってたら



なんで俺は気づいてやれなかったんだ



もっと、やりたいことがある



ゆいと一緒にまだまだやりたいことがあった



あげればきりがないほど



まだ、俺の気持ちも伝えてない



「なぁ、まだ一緒にいられるよな...」



彼女は悲しそうな顔でなにも言わずに頭を横にふった


「.....そっ、か......明日は、もう会えないのか?」



「....明日はまだ、大丈夫....」



明日、まで........



そんなに短いのか



「.....うしっ、じゃあ明日は学校休むか!俺のおすすめの場所があってさ。いつか連れていきたいなって思ってたんだよな」



こんなことしかしてやれない



俺が悲しんだら、行くなって言ったら



ゆいを困らせる



俺はゆいを心配させたくない



だから、わざと明るく振る舞った



「行きたいけど....そんなの駄目だよ。私のせいでかなたくんを困らせたくない」




こんなときまで、俺の心配か



本当にいいやつ過ぎ



自分のこと考えろよ......



「困らせてなんかない、俺がゆいと明日過ごしたいの。これは俺の我が儘だから、な?」



「.......うん、わかった、じゃあ明日はよろしくね?」



「おう!任しとけ!」