生徒だけど寮母やります!2

少しピリッとしてしまった空気も、唯一何も知らない市河のおかげで元に戻り、景はホッとため息をついた


よかった.....

結斗とルーク君もそこまで顔に表さなかったし.....


「てか寮母さん」

「ん?」

「満宵くんいないけど、どうしたの」


オレンジジュースを飲みながら空いた満宵の席を見た千加は、グラスに唇をつけたまま尋ねる


景も一人欠けたその席を見ながら

「あんまり体調が良くないから、もう少し寝てるって」

と眉を落とした


「あー、体弱いって言ってたもんなぁ。まだ来れへんってことは、今日は学校無理やろ.....」

肩をすくめて弥隼が言う


「うん.....そうかもしれない」


「じゃあ景ちゃん、ミヨちゃんの欠席届書いておいた方がいいんじゃない?」


「そうだね、結斗。本人にもう一回確認してくる。みんなは食べ終わったら登校してね」


食器を片しながら景はそう言うと、席を立って上の階へと向かう


みんなはそれを見送ると、朝食を食べ終え次第席を立って、登校の支度をした



いつもなら食器を片付ける景を待ち一緒に登校するのだが、今日は無理そうだ


「咲夜、ソファに体操着忘れてるよ」

「そうだった。ありがと結斗」

「ほらーー置いてくぞー」


特に二年生はどことなく落胆した雰囲気のまま、男子寮Bを出て行った