景は
なるほど、あの会話を聞いたのは私とライだけじゃなかったんだ.....
そう納得すると、隣に座るいつもとかわらないライの気配を感じながら
ライは.....どう思ってるんだろう
と心の中で首をひねった
「てか、なんで昨日一旦木綿の姿でリビングにいたんだよ。キモいんだけど」
市河の問いに、人間の姿に戻った咲夜がパンを頬張りながら答える
「キモいを多用すんな現代人。んぐ.....だって風呂で一年生と語り合ってたらのぼせたから。ちょっとあの姿で休憩してたわけ」
「何を語るんだよ」
「鼠野郎の口癖について」
「うわー、俺も呼んで欲しかったー」
心底羨ましそうに言う市河に、景はくすりと笑う
鼠野郎とは多分、去年の彼らの担任のことだろう
たしか鉄鼠という妖怪だったはずだ



