女子生徒がこちらを覗き見ている


5人の頭の中では、同じ推測が繰り広げられていた


つまり


あの時自分たちを追いかけてきた女子生徒のうちの1人が、まだ懲りずにこの建物の周りに長時間潜んでいて


—しかも、自分たちが寮の外に出るとも限らないのにだ


それで今まで、ずっとこちらを監視するように見ていたのではないか


それはあまりにも恐ろしいことで


一言で言えば


「スッ.....ストーカー!?」

満宵の叫びに女子生徒はビクッと肩を震わせると、すかさず弥隼とルークによって取り押さえられてしまった


「わっ.....!」

「何してるお前!」

「アンタ、新入生も上級生も、今日は自分の寮で支度したり歓迎したりする日やろ。そんな時に、男子寮なんかの周りにいてええんか」


自分たちを追いかけてきたあの女子たちはともかく、ここまでくるとやり過ぎだ


千加は抑えられる女子生徒を珍しそうに覗き込み

千冬は自分が入る隙もなく、後ろで「君たちもやり過ぎなんじゃ」と見ていた