えっ.....


ライの綺麗な指は、仄かな石鹸の香りがする


「今日は疲れただろ。早く寝ろよ」


そう言って頭を撫でてくるライに景は「うん」と微笑んでから

「あ、春課題テストの勉強だけはしようかなって思ってるけど。明後日だし」

そう付け足した


「あーー春課題テスト.....」

そんなんあったな.....

と、他人事のようにボヤくライ


「残念ながらちょっとやそっと勉強したらある程度出来る貴方とは違うんですよ。あ、三角関数教えて」


景は以前も彼に数学を教えてもらったことを思い出しそう頼むと、ライは「へぇ?」と含み笑いを浮かべいっそう壁際に景を追い詰めた


「まぁいつでもどーぞ。俺の部屋に来れば教えてやんよ」


「分かったじゃあゆ.....」


「”1人”で。野郎を部屋に入れる趣味は持ち合わせてないんで」