鈴菜はそう笑いながら、俯いてこちらを見ようとしない潮見の方をちらりと見た
それにつられ、4人もそちらを向く
そして鈴菜がルークの方へ向き直り
「藤樫ルークくん、は男子寮Bの一年生なんやな?君って一体.....」
と疑り深く尋ねると、結斗、景、ルークの3人は目線を変えぬまま黙り込んだ
その様子に鈴菜は奇妙な感じを覚える
「えっと、景は、分かってんの?」
「ううん。実はさっき潮見君に合わせて分かったフリをしちゃったんだけど、本当は何も知らなかった」
潮見が息を飲む様子から目を背けながらそう答えた景は、いたたまれなくなり「ご、ごめんね」と小さい声で謝罪する
「でも、ルーク君が何か重要な人なんだってことは分かった」
景はそう言って、先ほどから視線を感じていたルークと視線を合わせた
ルークの表情は冷静で
「寮母サン.....」
とこぼした彼に景は
「でも、言いにくいことは言わなくていいよ、ルーク君」
そう微笑んだ



