生徒だけど寮母やります!2



鈴菜はそう笑いながら、俯いてこちらを見ようとしない潮見の方をちらりと見た


それにつられ、4人もそちらを向く


そして鈴菜がルークの方へ向き直り

「藤樫ルークくん、は男子寮Bの一年生なんやな?君って一体.....」


と疑り深く尋ねると、結斗、景、ルークの3人は目線を変えぬまま黙り込んだ


その様子に鈴菜は奇妙な感じを覚える


「えっと、景は、分かってんの?」

「ううん。実はさっき潮見君に合わせて分かったフリをしちゃったんだけど、本当は何も知らなかった」


潮見が息を飲む様子から目を背けながらそう答えた景は、いたたまれなくなり「ご、ごめんね」と小さい声で謝罪する



「でも、ルーク君が何か重要な人なんだってことは分かった」


景はそう言って、先ほどから視線を感じていたルークと視線を合わせた


ルークの表情は冷静で

「寮母サン.....」

とこぼした彼に景は


「でも、言いにくいことは言わなくていいよ、ルーク君」


そう微笑んだ