「理由はなんにせよ、俺が原因で君がこんな目に遭ってしまったことをお詫びしタイ。怖かったね?」



目線より少し下にあるルークの美しい顔をなんだかあまり直視できず、景はブンブンと手を振る


「そそんなことな」


しかし、景が言おうとしたその先を結斗が制した


「なくないよ」

「結斗.....」


いつも温和な彼の、真剣な表情


そんな彼の口から出た言葉は、厳しいものだった


「君は悪くないのかもしれない。でも、景ちゃんは確かに怖い思いをした。今回は潮見だったけど、次はどうなるか分からない。言いたいことは分かるね?」


「.....ハイ」


結斗はルークに対して今度はため息をついてから微笑む


「よく分からないけど、君も狙われてる身らしい。彼(潮見)だけで済まないかもしれないから、一緒に解決していく必要があるね」


とルークの肩を叩いた


「.....はい....先輩」


ルークは頷く



景は結斗の言葉になんだかホッとして、思わず彼のブレザーの袖をキュッと掴む



そんな景に、結斗は笑顔で彼女の頭を撫でた


「景ちゃん、もっと早く見つけてあげたかったんだけど、遅くなってごめんね」


「ううん、お礼を言わなくちゃいけないのは私の方。鈴菜ちゃんも、ルーク君も、本当にありがとう.....!」


「無事やったからそれでええよ」