「結斗は.....」

「ん?」

「もっとみんなに頼っていいと思う、よっっ!!」

「うっ」


一瞬何が起こったかわからなかった結斗は、その額の痛さから景にデコピンされたのだと気づく


「あはははっ!」

額を手で押さえながら景を見ると、彼女は明るく笑っていた


「適当なこと言ってるようで、実は一番しっかりしてるの結斗だしね。誰かに頼るよりは頼られる側だって自負してるのかもしれないけど」


「まぁ実際一番お兄さんですから」


「そうなの?誕生日いつ?」


「祝ってくれるの?4月17日だよ」


景は
「もうすぐじゃないですか兄さんー。もちろん祝いますよ」

と言いながら、結斗の額をごめんごめんとさすった


結斗はその手の暖かさに、少し切ない気持ちになる


「今日もそうだったよね。弥隼くんが私を占ってくれた時まで、結斗は私のお姉ちゃんのことずっと、一人で抱えてたもんね」


景はわずかに声を震わせそう言った