満宵は言った通り、その日のうちにみんなに病気を打ち明けたようだった
景が仕事をこなしている間に
みんなとてそれをなんと言うわけでもなく
話してくれてありがとう、と
自分達にできることは言ってねと
先輩も一年生も優しくしてくれたと満宵は言った
そんな嬉しい出来事を胸に夜10時頃、景が帰寮のためリビングを通ると
結斗が一人ノートパソコンの画面を真剣な顔つきで眺めているところだった
話しかけ辛い思うと同時、景はきっと敏感な結斗なら自分の気配に気づくだろつと思った
案の定、彼は振り返り景を見ると、真剣な表情とは打って変わって、先ほどとは全く違う柔らかい表情で微笑む
「景ちゃん、お疲れ様」
「ありがとう。結斗はまだお風呂に入ってないの?」
景は彼がまだ私服姿であることに若干驚きながらそう言うと、結斗は笑いながら頷いた
「咲夜がうるさかったよ。せっかく大浴場が解放されたのにパソコン見てんじゃねーって首にまとわりついて。やっぱ咲夜って俺のこと好きだよね?」



