「君たちって凄いよね、関心するレベルなんだけど」
そんな市河の声もわずかに反響する、こちら大浴場
あれから色々とありブラシやバケツを片手に大浴場へ集まったのは
ライ、結斗、市河、ルーク、双子
といったメンツだった
「そう?」
「うん、何が凄いってあの場を納めた咲夜をわざと一年生手伝いに残して、自分達だけ颯爽と浴場へ駆けていくあたり普段の君たちには見られない意欲があったよ」
「どーも」
そんな嫌味もどこ吹く風
ライはブラシを片手に浴槽の縁に座ると、周りがせっせと掃除をする様をぼーっと眺めている
「しかも掃除しないもんね」
結斗がブラシを動かしながら笑顔でライに尋ねると、彼は少しイラついたように「は?」と顔を曇らせた
そして、仕方ない、そんな表情でひょいっと立ち上がって浴場の隅の方に落ちているホースの先を取る
それからその栓をキュッと開けると、プシュアッと出てくる水を撒き始めた
「あっ、ライー、有難いんだけどホースの先潰してもっとまんべんなく水撒いてーっ」
そう向こうから叫ぶ景はせっせと掃除をしながら、なにやら一年生と話している
「あー、分かった。君、景ちゃんを取られたような気持ちになってるんでしょ?」
ニヤリと笑いながらそう言う結斗



