_____私は妖術結社を出ること決めたよ。頑張れよ、爽馬君!


笠上美音______




爽馬は目を伏せて、深く深呼吸した


ハナ基い笠上美音は、最後の最後まで本当に勝手な人だった


けれど


頑張れよと、背中を押された


彼女が失踪したのは自分のためだ


自分を、妖術結社から解放しようとしてくれたんだ



「気づくの遅い.....」


「.....なに爽馬?」



口の中で呟いた言葉が上手く聞き取れず、景は目を丸くして聞き返す


「セミもうるさいし、よく聞こえなかったよー」


彼女は不満そうな顔で、自分の声を聞き漏らしたことを嘆いた



そう、今まで全て

わざと人に聞こえないように、バレないようにしてきたから



だから自分の気持ちを伝えるのが

苦手だ



それでも苦手なりに伝えてみよう




_____頑張れよ




頑張れ