『.....ハナさん.........好きです。大好きです』



_____爽馬くん、やっぱり君は不器用な奴だったんじゃないか



『ずっと、ずっと好きだった。

一緒にここから逃げ出そう』



______でも、私もそれ以上に不器用で



『振り向かせてみせます。覚悟、しておいてください』



_____気がつくのがこんなにも遅くなって、ごめんな



『違う。僕の恋、全然叶う気がしない。..........今は』



『僕、ハナさんと一緒にいたいです』



____それは全部

______全部、全部、全部君の





『ハナさん.....僕があなたを守ります』






______景への気持ちだったんだね




君みたいな人が、ほぼ初めて会ったような人間を好きになるのだろうかと

ずっと不思議に思っていた



けれど君は、冷徹で生きた人形のような小高の人間の中で、1人だけどこか人間らしくて


私は君に興味を持ったよ



好きだと言ってくれたことは嬉しかったし、君が弟みたいに可愛かった



だから今更、本当はそれが妹の景への気持ちだとわかって


目が覚めた思いだ



そんな今私は君から、何か大切なものを奪ってしまったような気持ちでいる



妖術結社に来る前の、君と景の時間を、姉の私が奪ってしまったのだとしたら

それでも君が私のために


____いや違うね

景のためにここに来てくれたのだとしたら.....




こんなにも最低な姉だけど

せめて最後に1つ、君と景のために



今度は私が動く番だ