ボォォッ!
シュュュッ!!
爽馬の放った炎は紅く轟々と燃えて、鋭い音とともに結斗がいた場所へと勢いよく突き刺さる
しかし気付いた爽馬にもライの電流はサラリと交わされてしまい、結局双方の攻撃はどちらも功を為さなかった
5人は再び爽馬と対峙する形で一箇所に集まる
「平行線だな.....」
苦いライの言葉に
「1対5で平行線なんて情けない」
そう言って咲夜が汗を拭う
いつのまにか犬姿の景を抱えた結斗は、
「じゃあ次は俺と景ちゃんが行ってくるよ」
そう言ってにこりと微笑んだ
「お前と.....景が?」
「え.....」
ライと咲夜、市河がその(犬とヴァンパイア)組み合わせで何ができんだ?と顔をして聞き返す頃には、既に二人の姿は消えていた
「な.....なんだあいつら.....」
「..........ライ危ない!!」
市河が叫んだ直後
シュルルルルッッ!!
爽馬がライへ向けて火を放った
咄嗟に咲夜がライをグルグルと巻き取って避難させこと無きを得る
かと思いきや、咲夜の布の末端がじわりと黒く焦げ縮れてしまっていた
「いってええ.....!.....あああ!?助けてやったのに何笑ってんの?」
「いや.....悪い.....いてーんだなと」
「痛いわ!こっちはヤケドじゃなくて焦げんだ薄いから!」
「いや、助かった。悪い」



