「なんで建物の影からこっそり見てんだよそりゃストーカーじゃん!?」


一連の話を聞き終えた咲夜は、ひゃっひゃっひゃっひゃと笑いながら景の背中をバシバシと叩いてそう言った


「い.....痛い咲夜.....」


若干強すぎる気がするその手を気にしながら、景は恥ずかしそうに口を開く

「だって、誰かが花壇荒らしてるのかなとか思ってさ.....まさか新一年生だとは.....」


その言葉にさらに「それでストーカーだと思って取り押さえる方もやばくね」と咲夜が笑いながら言うと、ライが呆れたような顔で首を振った


「お前も初めて寮に来た日は、お前誰だとか言って景が寮母だって最初は信じてなかっただろ」


「いや待ってそれは君だよ、ライ」


まぁそりゃそうだけどさーっ、と笑いながら言う咲夜に結斗はやれやれと苦笑すると、依然居心地悪そうに立っている1年生に


「ごめんね、こんな寮だから」

と声をかけた