生徒だけど寮母やります!2







いつも通りルークと合流して男子寮Bへと帰った景は、その日のデザートを作りながら先ほどの出来事を振り返っていた


友達やみんながいるから大丈夫

これは本当


しかし

今、爽馬が何をしてるのかとか

どんな気持ちでいるのかを考えると


切なさと

切なさよりも大きな哀しさと

哀しさよりも大きな恐怖に襲われる


爽馬がもう、自分たちとは違う

全く関係ない人になってしまったんじゃないかとか


爽馬にとって、自分たちはただの「過去」でしか無いんじゃないかとか


本当は

自分たちのことが嫌いだったんじゃないかとか


あの時一緒に笑っていた爽馬の心の中は、本当に楽しんでいたのだろうかと


考えれば考えるほど、分からないことが怖かった


「景.....手、とまってるよ」


キッチンに勝手に入り冷蔵庫を探っていたルークに指摘される


「あ、うん.....ごめん」

何がごめんなのか自分でもよく分からないが、つい謝る景にルークは


「伊吹先輩のこと?」

と首をかしげた

「んー.....」

「前までこの寮にいた、小高って人のこと?」


ルークの口から爽馬の名前が出て、景は思わず硬直する

私、バレバレだなぁ.....


ルークは「へぇ」と頷くと


「この寮の先輩たちみんな、彼のこと心配してるから。みんなから相当好かれてたんだろうと思うけど、あの写真見る限りあんまりそんな人に見えないですけどネ」

と首をすくめた