「ただいまーっ」


ストーカーと間違われた男子寮Bの寮母、笠上景が満面の笑みで寮のドアを開けると、ものすごい勢いで咲夜が彼女の元へと駆けつけた


その後ろから、ライと市河もやってくる


「景!!朝起きたらいないし1年生来るし、本当待ってたよ.....」


へなへなと景の肩を掴んで項垂れる咲夜に、景は「ごめんね」と笑うと、後ろに並ぶ1年生と結斗を振り返った


「私も今花壇のところで、1年生に会ってさ」

景がそう言うと、弥隼は堪え切れなくなったように

「あ、あの.....すいませんした!」

と頭を下げた


続けて他の1年生たちも頭を下げる


「や、やだなぁ、みんな。全然怒ってなんかないよー」


みんなして頭を下げる1年生に、焦ったように手をブンブン振る景


「.....なんだ?」

と怪訝そうな顔で1年生を見るライに、顔を上げた千冬は、先ほどの出来事を話し出した