ーーピーッ!! 笛の合図と共にバスケの試合が始まる。 私はそれを遠目でぼんやりと眺めていた。 「キャーッ!!翼くーん!!♡」 「素敵〜っ!!頑張って〜!!」 女子達は彼が大好きみたい。 私はあんな奴のプレーになんて興味ないけどね。 「彼氏の試合見なくていいの?」 詩織が聞いてくる。 「だから〜彼氏じゃないってば! もう婚約は無しよナシ!」 「えーもったいない。 どこが気に入らないのよ」 「全部!」