階段を降りて、真っ暗な体育館の人混みをかきわけて。


それからこっそり外に出た。


魔女の衣装のまま、走って走って。


気付いたら屋上まで来ていた。



ここなら誰もいない…。



このまま消えてしまいたかった。



私の気持ちなんてきっと、誰にもわからない。



あまりにも酷な現実を受け入れられなくて…


私はしばらくその場で声を殺して泣いた。



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