ーーどきっ。 翼くんはいつもどおり笑顔で声をかけてくる。 だけど私は下を向いたまま小さな声で返事した。 「お、おはよう…」 すると急に額に手を当てられて。 「もう大丈夫か? 熱下がった?」 ひぃっ…! 触れられただけで心臓が跳びはねる。 「だだ、だいじょうぶよっ! もう全然、元気だし、たいした風邪じゃ…」 「そっか、ならよかった。 あんま無理すんなよ」 そして今度はポン、と頭に乗る手のひら。 なんだかまた熱がぶり返したかのように顔が熱くなった。 「…う、うん」