そうよ、自分がただ安心したいからって、どこからか手を回して勝手にこんなことして。


しかもなぜか向こう側も乗り気みたいだし。


振り回される私の身にもなってよ〜!



「そっかぁ。桃果パパ心配性だもんね。

でもそれで本当に翼くんレベルの男を連れてくるんだから大したもんだわ。

ちなみに向こうの親も了承済みなんでしょ?

ってことは翼くんも合意のうえってこと?」


「うっ…」



……そう。


実はそれがよくわからないの。


なんであの黒瀧翼はこんな馬鹿げた婚約話にすんなりOKしちゃってるわけ?


クラスも違うし、あんまり面識ないはずなのに…。