う、うそでしょ!?ちょっと待って。
なんで翼くんが??
私熱出したこと言ってないのに…。
ビックリして慌てて起き上がる。
「う、うそでしょ…。なんでっ、」
もしかして返事返さなかったから?
すると羽山はオホン、と咳払いをして、
「お嬢様は熱があって寝ていると申しておきましたが、それでもいいから見舞いたいと…。
部屋に通してもよろしいですか?」
それを聞いて察した。
あぁ、そうだ…。
羽山は翼くんと私の仲を応援してるんだった。
部屋に通す気満々だし。
「…っ、む、無理よ…。
今日私ノーメイクだし、パジャマだし…。
それに今は誰にも会いたくないの。
だから帰ってもらって」
だけど羽山は私がそう言うとすごく悲しい顔で。
「…そうですか。
しかし黒瀧様、とても心配されてましたよ。
わざわざ雨の中歩いて来てくださりました。
本当に帰してよろしいんですか?」
「……」



