. * . 「お嬢様、お嬢様」 数時間後。 たっぷり睡眠をとって少し熱が下がった私は、羽山の声によって起こされた。 「…んぅ……。なに?」 羽山はいつのまにか私の部屋にいて、軽く肩を叩いてる。 「お身体の調子はいかがですか?」 「んー…まだ眠いのよ。 もっと寝かせてよ」 「そうですか。 実は今来客がありまして… お嬢様のことをぜひ見舞いたいとのことなのですが」 「えっ?」 なにそれ、誰かしら…? 「もしかして、詩織?」 「いいえ、黒瀧様にございます」 「…えぇっ!?」