「…っ」



余裕たっぷりの笑みでたずねる黒瀧翼は一体、どれだけ自分に自信があるのかしら。


第一私たち、初対面のようなものよね?


初めてまともに喋ったっていうのに、タイプとか、何言ってんのよこの男は!

軽すぎ…!



「ふ、不満よ不満!!

超不満よっ!!

っていうかいつ私、呼び捨てにしていいなんて言った!?気安く名前で…」


「じゃあ、モモにする」


「…なっ!何その呼び方…!」


「モモ、」



黒瀧翼はそうつぶやくと、そっと私の腕を掴んで、引き寄せた。

そして、



……ちゅ。



なんのためらいもなく、頬にキス。



「………っ、

………い……い、

いやぁぁぁぁ〜〜〜っ!!!」


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