その言葉は魔法のように、私の心を鎮めた。
…あぁ、反則だ。
みんなが実写版王子様だって言うけれど、本当に王子様にでもなったつもりなのかしら。
翼くんはいつも、私が欲しい言葉を言ってくれる。
だから私はそれを期待して、当てにして、ウザいことばっかりわざと口にしてしまうんだ。
まるで試してるみたいに…。
甘えてるの。
この人だったら何を言っても受け入れてくれるんじゃないかって。
いつの間にそんなふうになったんだろう…。
自分は何も喜ばせるような事、言ってあげられないのに。
ほんとに私、子供みたい…。
「……言ったわね」
だから翼くんの背中にそっと、手を添えてみた。
「…嘘ついたら針千本飲ますわよ」
「うん。マジで飲まされそうだから誓うよ」
「なんですって〜!」
「あはは!ほんとモモおもしれー!」



