みんな一瞬にして、彼女に目を奪われてしまった。
この私が同じ教室にいるっていうのに…!
「白百合さんはウチの学校の新プリンセスだ!」
「白雪姫、白百合さんが似合うかも!」
「しかもお母様はあの大女優のカノンさんらしいわよ!さすがね!」
「女優の卵?こりゃ劇に出てもらうしかないね!」
劇の主役も急に私から彼女、みたいな流れになってる。
もうそれはそれは大騒ぎだった。
しかも彼女の凄さはその美貌だけじゃなかった。
中身まで善人なのだ(演じてるだけかもしれないけど)。
誰にでもニコニコ愛想よく振る舞い、文句1つ言わない。
常に穏やか。
そしてもちろんスポーツもできる。
1日にして私の居場所は完全に彼女に奪われ、存在価値が薄れてしまったかのようだった。



