偽悪役者

「コウ先輩には、しばらく来ないって伝言が。なんかマズかったッスか?」



「マズいもなにも…!!あ~お前は入ったばっかりだったな。とりあえず、女共帰せ。今日は休業だ。」


「え?休業ッスか…?」


「理由なんか適当に言っとけ!とにかく早く…」



「その理由、我々も是非聞きたいんだが、聞かせてくれないか?」



「あんたら…」



またしても不思議な顔の苔駕と、聞き慣れない声に驚き青ざめる膏嗽。



「君の予想は当たっていると思うぞ?箭蛙膏嗽?」



ニッコリ不敵な笑みを浮かべる強面集団。


一番先頭にいる汀原帥(ミギワ ゲンスイ)の手には、家宅捜索令状があった。



「痴愚思っ!!」


「待てコラっ!」



「待てって言われて待つ奴がいるかよ!」



中学生のような言い分で逃げる痴愚思を発見し追い掛ける。



「手間かけさせんじゃねーよ!」


「やましい事があるから逃げんだよな、痴愚思?」



「クソがっ!」



路地裏に逃げようとしてゴミ箱を引っ掛け、よろめいた拍子に放置自転車にぶつかり、痴愚思は倒れ込んだ。



そのおかげで距離が縮まり、捕まえることが出来た。