偽悪役者

「そうですか、ありがとうございました。」



静音は莉央や深緒と行った場所を回り聞き込むが成果は無い。


2人と男によく声をかけていた路地裏、今ではホテル街になっているところへ差し掛かる。



「よう、ペテン師夜鷹。」



静音は、後ろから声をかけられた。



「バカかお前は!いくら聞かれたからと言って、同期とはいえ、柊の過去や捜査情報、話すか普通!?しかも外で!噂は回ってるし、尾ひれがかなりついてるぞ。デリケートな事案だから気を付けろと、課長からも言われただろうが。」


「す、すみません………」



現役警察官の、しかも後輩の事件。



週刊誌などのかっこうのネタになるのにも関わらず、最近の進捗状況を聞いてきた同期に、久しぶりと軽くなり過ぎた卍擽の口が色々と話してしまった。


その同期が後輩へ言ったことがきっかけでここまで広まってしまったようで、同期も平謝りだった。



「ったく……とりあえず他のところは刑事課内で済んでる。これ以上触れ回るなよ。」


「はい……」



噂を耳にした課長にこの後こっぴどく言われるだろうからこのくらいにしとくかと、厄塒は溢れ出る怒りをなんとか収めた。