偽悪役者

悪い事をしているという、罪の意識は芽生えていた。



でも、母親に治療に専念して欲しくて、心配させたくなくて。



母親が死んで親戚もいない自分はきっと今の生活は出来ないことは何となく理解出来た。


その証拠に、役所の職員が生活の状況を聞きに来ていたから。



どうせ莉央と深緒と離ればなれになって、今の様に会えなくなるのならば…………



考えた末に静音の行き着いた答えは、警察への自首だった。



「ちょっと待って。自首って…しかも、静音一人だけなんてさせられない!」


「当たり前だ!俺達は一心同体、つまりは一緒なんだよ。」



「でも2人は私を助けてくれただけだし。」



年下であり大切な静音が一人で背負おうとしている姿に、莉央と深緒は心配から口調が強くなる。


しかし、静音も譲らない。



「……あのさ、静音。」


「うん?」



「静音はさ、俺達を巻き込んだって思ってるだろ?けど、それは違うぞ?」



自分が巻き込んだのにこれ以上迷惑はかけれないと、確かに静音は思っていた。



「そうだよ、それ全く違うからね。あたしらは静音と居たいから居たんだ。だから静音は悪くない。」