偽悪役者

「はぁ~…小学生がカツアゲ紛いかよ。世も末だな。」


「莉央、それ言うならあたしらも一緒だって。」



カツアゲ紛いではなく完全なる窃盗なのだが、窃盗という言葉を知らないので莉央の中ではカツアゲ紛いになる。


それに、14歳が世も末と言ってしまうのもどうかと思う。



そんな莉央の言い種に、自分達も結構ヤバイことをしてきていると深緒は笑った。



「つかさ、周りに誰もいないってことは、お前一人でやってんだよな?危なくね?」


「だよね。捕まったらどうするとか考えてんの?」



「捕まる…?そんなこと考えたことない。」



静音の見たドラマは、悪役から奪い貧しい人達に配るいう所謂、義賊物語。


義賊が捕まるという描写は全く無かった。



「やっぱりな。詰めが甘いんだよ、詰めが。」


「もう止めな。殴られたり、最悪ヤられるよ?」



「ヤられる?何それ?」



小学生の静音にヤられる、の意味が分かる訳が無かった。


予想通りというかなんというか。



莉央と深緒は、自分達の知ってる限りの知識を静音へ話した。


何となく放って置けなかったのは、自分達と同じにおいがしたからなのか。