偽悪役者

「今探ってる最中だけど、知らずにお前んとこに来ても困るしな。一応報告だ。」


「それはどうも。」



「おいおい、親切に教えてやってんだ。もっと感謝しろよ。」


「…それはどうも、ありがとうございましたっ!卍擽せ・ん・ぱ・いぃー!」



3歳しか違わないくせに偉そうな卍擽にカチンときて、静音はイーっと睨み付けてその場を後にした。



「なんだあれ。まるっきりガキじゃん。可愛くねぇー」


「(そうやっていじけてるお前もガキだって、いい加減気付け。)」



卍擽は静音の態度が気に食わず地団駄を踏むが、厄塒はそれを冷めた目で見つめる。


俺の部下はなんでこういう奴ばかりなんだ。と厄塒はヒッソリと溜め息をついた。



「蝶笂組……季更津馨鶴亮……、ヤクザがどうして…」



莉央や深緒といた時、ヤクザなどに関わりを持ったことは一度もなかった。



狙うのは、お金を持っていそうなのはもちろんだが、逃げれる相手でなければいけない。


いくら法律上相手に罪があるとはいえ、こちらが捕まればただでは済まないことぐらい莉央の頭にはあったはずだ。



静音には、2人が殺されるだけの理由が分からなかった。