偽悪役者

「何?話って?」



篠宮は、静音を自宅に呼び出した。


同じくこの場にいる要にも、翁から聞いたことを話してある。



本部に異動してからバタバタしていて、3人が揃うのは久しぶりだ。


呼び出された理由が分からないのか、静音は不思議そうだ。



「翁さんから電話があった。逢沢莉央と逢沢深緒が殺されたらしいな。」


「その事件、静音が担当しているんだって?」



「……その…こと、ね。」



やはり意図的に隠していたようで、問い詰められても驚きはしなかった。



「なんで言ってくれなかったんだ?捜査には関係ないけど、言って欲しかったよ。」


「捜査情報はともかく、一応俺達は無関係じゃないんだ。報道されてる情報ぐらいは話せただろ?」



「そ、れは……」



責めるような言い方になってしまったが、静音ならば話してくれると思っていたからだ。



「刑事課、ゴタゴタしてるみたいだね。翁さん、心配してたよ。」


「それは、今回のことがあったから。あの時のこと話したらみんなの態度が変わっちゃって。」



特に、女性の進出に積極的でない者達からは、ここぞとばかりに嫌味のオンパレードだった。