偽悪役者

「篠宮さん…」


「おはよう。」



次の日、昨日の内に話せるか自信が無かったので休みを取っていた篠宮はソファーで朝刊を読みながらコーヒーを飲んでいた。



「休みなんだから、もう少し寝ててもいいんだぞ?」


「ううん、篠宮さんに言いたいことあるから。昨日のこと。今いい?」



「ああ…」



昨日のこと、…もしかしなくとも養育里親のことだろう。


起きてすぐ話題にされると思っていなかったので篠宮は驚いた。



「篠宮さん。」


「…はい。」



隣に座った静音が改まるように姿勢を正すので、篠宮も正した。



「法律のことは分からないし、育てることの大変さも分からないけど、私の気持ちを言います。」



篠宮の目を真っ直ぐに見る。



「篠宮さんが家族だって言ってくれたこと、嬉しかった。お父さんは覚えてないけど、お母さんは私の幸せを考えてくれてた。篠宮さんも同じように考えてくれてたことも嬉しかった。私も篠宮さんと一緒に暮らしたい。篠宮さんみたいな警察官になりたい。一緒に働きたい。篠宮さんが私を助けてくれたように、私も助けられる人になりたい。私でも……、今からでも間に合うかな?」