偽悪役者

「静音ちゃんっ…!それは違う、違うんだよ。静音ちゃんは犯罪者じゃない。確かに間違ったことはした。だけど、静音ちゃんはちゃんと反省しているし、休まず学校に通って勉強もしているだろ?」



犯罪者、などと静音が考えていたことに全く気付かなかった篠宮は慌てて否定した。



「でも、でも…、謝ってない。罪を犯した人は刑務所なんでしょ?けど、私は未成年だから施設なんでしょ?教科書に載ってたし図書館でも調べたの。」



言わなかっただけだったらしい。


篠宮や要には言わず、静音は自分の罪について調べていたようだ。



静音ももう中学3年生。それくらいの行動力と理解力はある。



「…確かにそうだ。でも、静音ちゃんの年齢だと、罰を受けるより正しい生活を送る方が大切なんだ。」



嘘はない。


莉央と深緒のいる少年院も似たような施設だ。

ただ、静音のいる施設のようにアットホームな雰囲気ではないが。



「静音ちゃんは、俺や要と一緒に働きたいと思ってくれたんだよな?」


「…うん。」



「それは俺達にとって凄く嬉しいことだし、そうなればいいと思ってる。」



篠宮から話を聞いた要も大喜びだった。