偽悪役者

「ごちそうさまでした。」



非番の日、篠宮は静音を自宅に招いていた。


明日は学校は休みであるし、施設では落ち着けないだろうと、絣乂が配慮してくれたのだ。



「…篠宮さん、どうかしたの?私、なんか悪いことした?」


「え?なんでだ?」



「篠宮さん、あまり私の目見ないから。会った時からずっと。だから、私、篠宮さんが怒るようなことしたのかと思って。違う?」



普段と違う篠宮の態度を、気に障ることをしてしまって怒っていると勘違いしているらしい。



「ち、違う違う!あーすまん、無意識だ。怒ってるわけじゃない。」



「ほんと?」


「ああ。悪かった、そんなつもりじゃなかったんだ。」



不安そうな静音に、篠宮は安心させるように言う。



話そうとしていることがことだけに、篠宮は会う前から珍しく緊張していた。



どう切り出したらいいか、静音の反応はどうなのか、本当に自分でいいのか。



静音と会話しつつも、今の今まで考えが纏まらないでいた。



「静音ちゃんに話したいことがあったんだ。だが、どこから、どう話していいか、纏まらなくてな。ほんと悪かった、不安にさせてしまって。」