偽悪役者

「悪いな、こんな時間に。」


「いいですよ。先輩は無駄なことで連絡なんてしないことぐらい分かってますから。」



静音を寝かしつけて少し経った頃、勤務中である要に電話をかけた。


もちろん、静音のことを言う為に。



「そうでしたか。売春までいかなくてとりあえず良かったです。」


「ああ。だがその2人、静音を誘う前からやってたような気がしてな。施設名から調べてくれないか?いまだに捜索願が出されていないのも気にかかる。もしかしたら、かなりの不良かもしれん。」



「分かりました。」



お金が必要な静音。

きっといいように利用されていたのだ。


未成年の2人とはいえ、罪だということを自覚させなければならない。



「ところで先輩。静音ちゃんのところに行くなら僕も連れていってくださいよ。」



「仕方がないだろう、約束したのは俺なんだ。まあ、今度の非番にでも来ればいいだろう。絣乂さんと静音ちゃんに話しておくから。」


「お願いしますよ。」



要も気になっていたらしい。


篠宮も分かっていたから、静音から聞いたことをこうやって一番に知らせたのだが、問題はそこではなかったようだ。